千葉県教科書販売株式会社及び取次書店24名が教科書研究センターを訪問 ~今後の教科書の在り方等を考える研修会~

 公益財団法人教科書研究センター(東京都江東区)は、10月16日(木)午前、千葉県教科書販売株式会社(教科書特約供給所)及び取次書店の訪問を受けました。訪問団は、千葉県内の児童生徒のために教科書を学校に始業式前などに確実に届ける、いわゆる「完全供給」している取りまとめの会社と、各地域の拠点となる取次書店の代表者の集まりで、研修会の一環として同センターを訪問したものです。

 研修会では、新津勝二教科書研究センター事務局長が、「情報活用能力の育成~変化の激しい時代の中で生き残るために」をテーマに1時間ほど講演を行いました。新津事務局長は、文科省で長年勤務した中で、教科書の無償給与制度と拡大教科書の制度化にも携わった経験があることから、その当時のことを懐かしく振り返るとともに、「法律上努力義務ではあるものの、全ての教科書発行者が拡大教科書を制作していることや、教科書の単価には、教科書を学校に届けるための予算も入っていることなどが、世間にあまり知られていないのは残念なことであり、そのことを周知していきたい・・」と、元担当者としての思いを参加者に伝えました。このため、講演後に行われた質疑応答では、ハイブリッド教科書の具体的な仕組みや内容、海外の教科書事情など多岐に渡る質問が出され、貴重な情報交換の場となりました。

 その後一行は、教科書図書館の見学を行い、普段から教科書を取り扱っている参加者が多いだけに、検定前の白本や見本本、そして、教科書や教師用指導書を手に取って担当者に鋭い質問を投げかける場面も多く、とても充実した機会となったようです。

【新津事務局長のコメント】 
 教科書研究センターは、来年度創立50周年を迎えますが、教科書特約供給所及び取次書店の皆さんがセンターで研修会を行うことははじめてのことで、とてもうれしい訪問となりました。ハイブリッド教科書の制度化など、今後の教科書の在り方が問われている中、教科書の完全供給を引き続き目指すとともに、取次店としての新しい学校支援の“かたち”を考えていただくことを期待しています。

【千葉教販会篠田幸一郎会長のコメント】
 研修の一環としてはじめて教科書研究センターを訪問しましたが、インターネット上で知る情報以上に、やはり対面で説明していただくことより深く理解することができました。質問したいこともたくさんあったので、このような機会をまた設けたいと思います。

研修会の様子

検定本の見学

教科書を手に取る研修参加者

24名の参加者と新津事務局長