みらい教育セミナー「第2回デジタル教科書体験型研修会」を開催  ~啓林館・理科~

 5月17日(土)午後、公益財団法人教科書研究センターと国立大学法人大阪教育大学は「みらい教育セミナー」を開催しました。今回のセミナーは、『デジタル教科書体験型研修会』として、新興出版社啓林館の橋本竜夫さん、福尾浩さん、田中直樹さんを講師として迎え、大阪教育大学天王寺キャンパスみらい教育共創館で行われました。
 最初に、教科書研究センターの新津勝二事務局長からセンターの紹介とともに、デジタル教科書に関する現状報告があり、啓林館の橋本さんからは、教科書発行者としての基本的な考えとともにデジタル教科書は教科の特性によって活用場面が異なることなどの説明がありました。
 次に行われたワークショップでは、啓林館の田中さんからデジタル教科書に関する基本操作やアイコンに関する詳しい説明があり、参加者は紹介された学年別のおすすめ活用術を選んでいろいろなコンテンツを体験しました。特に、学習者用デジタル教材はもちろんのこと、授業準備や観察の安全指導に役立つ教師用コンテンツや単元の学習内容に関するおまけコラムなどに注目が集まっていました。また、質疑応答の場面では、参加者から活用方法に関する質問やデジタル教科書についての要望や感想などが述べられ、教科書編集やデジタル教科書の開発に携わってきた福尾さん、橋本さんによるより詳しい解説があり、セミナーはアットホームな雰囲気の中終了しました。
 中教審の下で「デジタル教科書活用ワーキンググループ」による中間報告が公表され、ハイブリッド教科書など新しい教科書の在り方が検討されている中、教科書研究センターとしては、他の教科書発行者の協力によるこのような体験型研修会を今後も開催する予定です。
 【セミナー参加者の感想】
〇自ら活用体験することでデジタル教科書をもっと活用したいと思いました。
○デジタル教科書の研究をする上でとても役立つ研修会でした。
○実験事故のニュースがよく放送されるので、実験動画の活用など安全指導に役立つコン テンツも知ることができて良かったです。
○温度計の使い方を確認するためのフラッシュカードや鏡で光を反射させて的に当てるゲームなどのシミュレーション機能も学びのコンテンツとして効果的だと思いました。

基本操作の説明をする田中さん

アイコンについて説明する橋本さん