2月22日(土)午後、公益財団法人教科書研究センターと国立大学法人大阪教育大学は「みらい教育セミナー」を開催しました。今回のセミナーは、『GIGAスクール時代の教科書活用~子供が主語になる学びを目指して~』をテーマにしたワークショップ形式で、神奈川工科大学情報教育研究センターの中尾教子准教授と千葉大学教育学部の八木澤史子助教2人の講師の下、大阪教育大学天王寺キャンパス「みらい教育共創館」で行われました。
最初に「授業での教科書活用のイメージ」についての説明が行われ、児童が国語の授業で文と文、言葉と写真の関連を読み取る場面、社会でグラフと文、写真と文の関連を読み取る場面、算数で着目ポイントにマーカーをつけてきちんと読みこむ場面などの事例が紹介されました。また、教科書の構造として、めあて、本文、図、写真、挿絵のほか談話や解説、そして学習活動もあること、そして、児童が一人でも教科書の情報を読み取れるようにすることが大切であることが確認されました。その後行われた「教科書の工夫を見つけようワーク」では、26名の参加者が、持ち寄った教科書の工夫を見つけ、授業における活用方法について発表し合うグループワークが行われました。その中では、教科書の目次には学期の区切りや学習内容の領域ごとに色が異なっていること、教科書の使い方のページまであること、そして単元のとびらから導入、単元のはじめなど様々な工夫がされていることなどが共有されました。
セミナー後半は、「個別最適な学びと協働的な学びでの教科書活用のイメージ」について、文部科学省が進めるリーディングDXスクールや公立小学校の実践を例として、児童が課題の設定や情報の収集、整理・分析、まとめ表現という学習の見通しをもち、情報端末と教科書を使って自律的に学ぶ様子が紹介されました。さらに、『ICTを使うことにより教科書を使わなくなっているということはなく、むしろ教科書があるから個別にそれぞれが学んでいける。』という重要な視点も確認されました。その後「教科書の見方を身に付けよう」というテーマでグループワークが行われ、最後に、参加者が児童役になった模擬授業が展開され、熱気あふれるセミナーは閉会しました。
なお、本セミナー参加者には、今回のワークショップの基本的な考えが掲載されている教科書研究センター発行の「新しい教科書の使い方~より良い授業づくりのために~」小学校版・中学校版が無料で提供されました。
【参加者の感想】
〇教科書が以前よりも変わっていて、「君たちが自分で学ぶんですよ!」感がとても強まっていると思いました。それはつまり教師が子供に自分で学ばせるようにしていかなければいけないことだと思いました。
○教科書は様々な意図的な情報が散りばめられていて、私たち教員はその意図に十分に気づけていないことが分かりました。
○教科書には知識だけでなく、探究の流れもあることに気づきました。
○児童生徒に「見通し」や「工夫」に気づいてもらうことで、学習の質が上がっていくのだと思いました。また、目次を使うことで単元ごとの目標や見通しを持てると感じました。
○教科書の使い方が悩みの一つでしたが、学習のページの読み方、使い方を知ったことで授業の幅が少し広がったような気がします。
○教科書は先生が一方的に解説しないで子供たちと一緒に見方を共有することが大切だと思いました。